建春門院伯耆(けんしゅんもんいんのほうき、生没年不詳)は、鎌倉時代初期の女流歌人。近江守卜部基仲の娘。神祇伯仲資王の妻。業資王・資宗王の母。内裏伯耆(だいりのほうき)とも呼ばれた。

経歴

高倉天皇の生母である建春門院平滋子に出仕、後に土御門天皇の内裏女房。また、斎宮の乳母を務めたという。後鳥羽院歌壇で歌合に参加している。

逸話

  • 1205年(元久2年)正月19日の朝覲行幸において、後鳥羽院によって琵琶の秘曲が演奏されたことが、朝廷内での一大ニュースとなった。これについて、土御門天皇方を代表して伯耆が、後鳥羽院方を代表して下野が、歌の応酬をしている。
  • 1210年(承元4年)正月頃の早朝、藤原定家が内裏の八重桜の一枝を切って持ち帰ったのを、蔵人達が見ていた。その話を聞いた土御門天皇が、伯耆に歌で定家に「見たぞ」と言ってやれと命じた。

作品

定数歌・歌合
私家集
  • 家集は伝存しない。

脚注

注釈

出典

参考文献

  • 今村みゑ子 「順徳天皇と音楽」 『明月記研究 7号 記録と文学』 2002年12月 明月記研究会

関連項目

  • 卜部氏
  • 白川伯王家
  • 後鳥羽院
  • 建春門院

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